2026/11/06

小学生の体格・推定脂肪量と体力の関係:国際共同研究の成果がScientific Reportsに掲載

 
 
 仙台大学の金賢植教授、馬佳濛教授、宮田洋之准教授、庄子佳吾講師らが参加する国際共同研究チーム「CHIME(Child Health through Integrated Movement and Education)」の論文が、2026年10月31日、国際学術誌『Scientific Reports』に掲載されました。
 本研究では、宮城県の7~12歳の小学生を対象に、学校で実施された身体計測と体力測定のデータを分析し、体格や推定脂肪量と運動能力との関係を検討しました。

 体格の指標には、年齢・性別を考慮したBMI(体格指数)の標準化得点と、身長・体重などから算出した推定脂肪量を使用しました。体力については、20mシャトルラン、50m走、反復横とび、立ち幅とびの4種目を総合して評価しました。

 分析の結果、男女ともに、BMIの標準化得点や推定脂肪量が高い児童ほど、4種目を総合した体力スコアが低い傾向が認められました。また、BMIなどを考慮した分析に推定脂肪量を加えることで、体力スコアの個人差を説明する程度がわずかに高まりました。

 本研究は、学校現場で日常的に収集されるデータを活用し、児童の体格と体力の関係を検討したものです。体格を一つの指標だけで判断するのではなく、複数の指標と体力測定の結果を組み合わせて理解するための基礎資料となることが期待されます。

 本研究の成果は、子ども運動教育学科における発育・発達、幼児運動教育、保育内容などの教育分野で、子どもの体格や体力の個人差を理解し、発達段階に応じた運動あそびや運動指導のあり方を考えるための教材として活用できる可能性があります。

 本研究は小学生を対象としており、その結果を幼児に直接当てはめることはできませんが、幼児期から学童期にかけての身体発達や運動能力の変化、教育の連続性を考える際の参考資料となります。

 また、学校現場で収集された身体計測・体力測定データを用いた研究事例として、統計的な関連と因果関係の違いや、研究結果の解釈と限界を学ぶ研究方法教育にも活用できると考えられます。

 本研究には、仙台大学、瀋陽師範大学(中国)、ビトリス・エレン大学(トルコ)の研究者が参加し、仙台大学の国際共同研究事業の支援を受けて実施されました。
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