体育学部について 専門教育について

専門教育について

 仙台大学体育学部は、体育、健康福祉、運動栄養、スポーツ情報マスメディア、現代武道、子ども運動教育の6学科で構成されています。いずれの学科においても、体育・スポーツ学分野の主要な学問領域、すなわち、各々体育・スポーツを名称に冠する哲学、史学、社会学、経営学、心理学、医学、解剖学、生理学、栄養学、バイオメカニクス、測定評価学、方法学、指導方法学の各領域の基礎的な内容を網羅する形で、体育原理、スポーツ史、スポーツ社会学、スポーツ経営学、スポーツ心理学、スポーツ医学概論、運動障害救急法(含実習)、解剖・生理学*1、運動生理学、スポーツ栄養学*2、スポーツバイオメカニクス、スポーツ計量学、運動学(含運動方法論)、スポーツ指導の基礎(含実習)、体力トレーニングの各科目を設置したカリキュラム(教育課程)となっています。 
 令和2年度までは、上記15科目のうち、体育学科で11科目、健康福祉およびスポーツ情報マスメディア学科で8科目、運動栄養および現代武道学科で7科目、子ども運動教育学科で6科目を専門基礎科目における必修科目としてきました。
 令和3年度より実施の新たなカリキュラムでは、カリキュラムを再考していく過程において、必修科目を見直し、絞り込みを行いました。そのねらいは「学修者本位の教育に転換」することです。すなわち本学における教育は、教員が「何を教えたか」ではなく、学生自身が目標を明確に意識しつつ主体的に「何を学び、身に付けるか」を達成していくことになります。例えて言うならば、決められた料理が出されるコース料理から、筋肉量を増したい、体脂肪率を下げたい、減量したい、骨を丈夫にしたいなどの明確な目標を学生自身が持って、何を食べる必要があるか理解した上で料理を選択するビュッフェ形式へとカリキュラムの転換を図りました。 
 具体的には、専門基礎科目の学部必修科目を体育・スポーツ学の根幹を成すものとして体育原理、スポーツ心理学、解剖・生理学、スポーツ指導の基礎(含実習)、体力トレーニングの5科目へと絞り込みました。その根幹の上に立って残りの10科目については、一部学科によって必修となる科目もありますが、多くは、自身の目標に向かい学生が主体的に選択する選択必修あるいは選択科目へと改定しました。学部必修の5科目は、体育・スポーツ学を学ぶすべての学生が共通して修得すべき内容を扱う基盤的な科目となります。そのため、これらの科目については「学士力基盤科目」として定めています。 
 体育原理では、そもそも体育・スポーツとは何か、なぜ世の中に必要なのかといった問いに対する考え方を学び、現代社会における体育・スポーツの在り方を掘り下げて考えることができる能力の修得を目指します。関連して、特に「スポーツ社会学」、「スポーツ経営学」あるいは「スポーツ史」等の体育・スポーツと社会との関りを学修する科目をはじめ、体育・スポーツを取り巻く諸問題について、ドーピング問題の実態や防止策を扱う「スポーツ医学概論」、子どもの体力低下問題や加齢に伴う健康問題に関連する「運動生理学」、運動中に起こり得る外傷、障害の対処方法を学ぶ「運動障害救急法」等の科目、そして、各学科あるいはコースでの学びとは何かについて、その意義と基礎的内容を理解する各概論等へと繋がります。また、教職に関する科目においては、特に学習指導要領に沿って学校体育の学習指導について学ぶ「保健体育科教育論Ⅰ」および模擬授業の実践を含む「保健体育科教育論Ⅲ」等へと繋がります。
 スポーツ心理学では、こころの働きが運動パフォーマンスに及ぼす影響や、体育・スポーツへの参加による心理的な発達とこころの健康に関する知識の習得を目指します。履修後には、特に教職に関わる「教育の心理」、スポーツコーチングに関わる「メンタルトレーニング論」、福祉に関わる「こころとからだ」、幼児教育に関わる「子どもの心理学」等の身体とこころの関係を学修する科目をはじめ、養護教諭、特別支援学校教諭、高校福祉科教諭あるいは栄養教諭として心身の健康相談活動に必要な知識を学ぶ「健康相談」、幼稚園、保育所、認定こども園における子どもの相談援助活動を学ぶ「保育相談支援」、消費者の心理と行動を学ぶ「スポーツマーケティング論」、さらには、広報活動やインタビューのコミュニケーションに関する学びを含む「スポーツ広報論」や「インタビュー論演習」、犯罪者や目撃者の心理を学ぶ「犯罪学」等の科目へと繋がります。
 解剖・生理学では、身体を安定させたり動かしたり、息を吸ったり吐いたり、食べ物から栄養素を吸収したり、感じたものを脳に伝えたりする等の、身体を構成する様々な器官系の構造と特徴に関する知識の修得を目指します。履修後には、特に「運動生理学」、「スポーツ生理学」、「スポーツ医学概論」、「スポーツバイオメカニクス」等の身体の仕組みを学修する科目をはじめ、身体を動かす機能の疾患とリハビリテーションの関りを学ぶ「リハビリテーション論」、実験を通じて人体の構造や機能を学ぶ「解剖・生理学実験」、子どもの成長に伴う身体の形態の発育と機能の発達を学ぶ「子どもと発育」、人体の構造や動作に関する知識を応用した護衛術や逮捕術等の術技を学ぶ「応用武道実技」や「応用武道護衛」、映像から動作を比較・評価するソフトウェア(ダートフィッシュ)を用いた情報戦略活動を扱う「スポーツ情報戦略論演習/実習」等の科目へと繋がります。 
 スポーツ指導の基礎(含実習)では、健康の維持や体力の増進、運動能力や競技力の向上等の様々な目的における、年齢、性別、運動能力、障害の有無等に応じたスポーツ指導に関する知識の修得を目指します。履修後には、特に「運動学(含運動方法論)」や「スポーツコーチング演習/実習」等の他者への指導方法を学修する科目や、自身が“できるようになる”と同時に“教えられるようになる”ことが目指される実技科目をはじめ、学校における保健体育指導のあり方と学習指導案の作成法を学ぶ「教育実習Ⅰ」および学習指導案に基づき授業を実践する「教育実習Ⅳ」、栄養指導や運動指導の方法を学ぶ「栄養指導論」、「運動指導演習」、指導者としての情報戦略の基礎を学ぶ「スポーツ情報戦略概論」、指導場面における映像の果たす役割と実例を学ぶ「映像基礎(演習)」、武道の指導方法を学ぶ「柔道方法論」、「剣道方法論」、幼児および幼少年体育の指導方法を学ぶ「幼児体育論」、「幼少年体育論」等の科目へと繋がります。
 体力トレーニングは、学士力基盤科目の中で唯一の実技科目です。筋力、スピード・俊敏性、パワー、持久力、柔軟性および調整力等の各種の体力要素を向上させる方法と共に、これらを測定評価できる能力の実践的な修得を目指します。履修後には、特に各種目の実技科目および学校体育の体つくり運動の内容である体ほぐし運動、体の動きを高める運動、実生活に生かす運動の計画を学ぶ「体操(含体つくり運動)」をはじめ、「スポーツトレーニング論」、「コンディショニング論」等のトレーニングに関わる科目や、「スポーツ計量学」等の様々な測定からデータを採取し、結果を評価して活用する測定評価に関連した科目、さらには、トレーニングと栄養の関係を学ぶ「スポーツ栄養学」、各種目の実践経験を踏まえたスポーツの見方、報じ方を学ぶ「スポーツ観戦論」、「スポーツ取材・報道実習」、子どもの運動能力にあわせて身体表現を考える「子どもとリズム表現」等の科目へと繋がります。
 
*1 健康福祉学科では「医学一般」、運動栄養学科では「解剖・生理学Ⅰ」が相当
*2 健康福祉学科では「栄養学概論」が相当

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