アスレティックトレーナーは、スポーツ現場で選手の身体と未来を支える専門職である。その道を志し仙台大学に進学した一人の学生は、本学とアスレティックトレーニング研修を通じて交流のある米国・ハワイ大学での短期留学を通して、自らの進むべき道を確信へと変えた。実践的な学びと海外経験がもたらした成長の軌跡を紹介する。
挫折が導いた“支える側”という選択
彼女は、福島・会津学鳳高校で陸上部短距離に所属し、競技に打ち込む日々を送っていた。もともとはコーチングに興味を持ち、大学進学を志望していたが、高校2年時に原因不明の腰痛を発症する。長いリハビリ生活の中で出会った理学療法士の存在が、自身の進路を大きく変えた。身体だけでなく心にも寄り添う姿に触れ、「スポーツの現場で選手を支える仕事に就きたい」と強く思うようになる。
さらに、高校3年次には肉離れによりインターハイ出場の夢を絶たれ、目標を失いかけた。しかし、その経験を通して、選手の痛みや不安に寄り添えるアスレティックトレーナーになりたいと決意する。その分野を専門的に学べる仙台大学への進学を、迷いなく選択した。

創部とともに歩んだ実践の学び
入学した年は女子硬式野球部創部と重なり、トレーナーとしての活動を勧められた。通常はアスレティックトレーナー部(AT部)に所属しながら部活動に帯同するが、彼女は女子硬式野球部に所属し、その一員として活動するという、学内でも前例の少ない形で現場経験を積んだ。この経験は、責任感と実践力を大きく育てるものとなった。現在は部活動を離れ、資格取得に向けた知識習得に専念している。入学当初から掲げているアスレティックトレーナー資格の取得は、今も変わらぬ目標である。

ハワイで確信した「自分のやりたいこと」
ハワイ大学での短期留学は、自身の目標をさらに明確にする大きな転機となった。アメリカンフットボールチームの現場に入り、トレーナーが主体的に判断し、選手と密接に関わる姿を目の当たりにした。アメリカにおけるアスレティックトレーナーの社会的地位の高さや認知度の広さにも驚かされたが、それ以上に強く感じたのは、「この仕事を本気で目指したい」という確信である。世界の現場を体験したことで、自身の進むべき道がより鮮明になった。
仙台大学には、国内外での実践経験を通して将来像を具体化できる環境がある。アスレティックトレーナーはまだ馴染みの薄い職種かもしれないが、選手の競技人生を支える重要な存在である。
自分の可能性を広げたい高校生には、ぜひこの環境で学び、自分だけの将来像を見つけてほしい。
