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28 MAY


伊達市、月舘町を通って飯舘村へ入る。伊達市、月舘町では車外に10 分程度ずつ出てみるも放射線量計は反応なし。  飯舘村役場に到着。

マスコミの取材でよく映る役場の庁舎。職員の方々は住民の避難対策に追われているものと思います。 車外に出て数枚の写真を撮っているうちに線量計が表示。外部被爆積算線量1マイクロシーベルト。
作付制限でどこの田んぼにも水が引かれていません。海沿いのような塩害もないのに、農家の方は悔しいでしょうね。 原発方面から飯舘村を通過して福島方面へ向かう陸自の軽装甲機動車。船岡駐屯地に居た支援部隊では見かけなかったような気がします。被爆軽減のため?
上の写真撮影とコンビニに入るのに車外に出たら、さらに線量が上昇。外部被爆積算線量2マイクロシーベルト。すぐに飯舘村から出ることを決めました。 南相馬市に出て6号線を南下してみました。ここから先は警戒区域のため一般車両は通行止めです。ここで車外に10分程度居ましたが、線量計は反応しませんでした。
通行止めの場所から数キロ仙台寄りの場所。全て営業していません。震災後、時間が止まったままのような雰囲気です。原発が収束して人が戻ってこない限り、営業再開はされないでしょうね。 6号線から松川浦へ向かう道です。道路脇にトロール漁船が打ち上げられています。この先100m地点から一般車両は通行禁止です。立っている場所は、津波によるヘドロがカチカチに固まった状態です。
 村の人たちを観察してみると、マスクをしていない人も多く、軽装で肌の露出面積の大きい子供も居ました。さらには車も窓を開けたまま運転しているような状況も見られました。飯舘村では、車での走行が30分程度、車外にいた時間が15分程度でしたが、線量計の数値が変化したのは、いずれも車外に出た時でした。車は放射線量を低減しても遮断することはないので、運転中も放射線は浴びており、車外に出たときにそれが強まり線量計の数値が変化したのではないかと思います。積算線量は2マイクロシーベルト(μSv)でしたが、この値が全て車外に出たときの外気の影響と仮定し、毎日2時間程度屋外の空気に触れるとした場合、単純計算で1年間の被爆量は、8(μSv/時)×2(時間)×365(日)=5840μSv、5.84ミリシーベルト(mSv)ということになり、年間自然放射線量とされる2.4mSvの2倍もの値になります。放射線量は村内全ての場所が均一のはずはなく、今回私が車で移動した道路や車外へ出た場所の放射能が高いのか低いのかは分かりませんが、ホットスポットと呼ばれるような放射能の高い場所が存在するとすれば、もっと数値が高くなってしまう可能性も否定できません。今月15日から全村避難へ向けて一部住民の避難が開始されていますが、国の対応はあまりにも遅かったような気がします。とにかく村民のみなさん、中でも子供や胎児に影響が出ないことを、ただただ祈るだけです。

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