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学生相談室主催研修会「学生スポーツ競技者の心理的問題の理解と支援」を開催

[2009/09/28]
  9月2日、大会議室において、スポーツ臨床心理学の第一人者である岐阜大学教育学部教授鈴木壮氏をお招きし、「学生スポーツ競技者の心理的問題の理解と支援」をテーマに研修会が開催され、学生含め教職員約20名が聴講しました。
  今研修では、鈴木先生が体育系大学で実際に対処された事例や、日本のトップチームの選手の相談例など、あわせて7例のカウンセリングの様子が話されました。スポーツ競技者の特徴として、外交的で活動的であることが社会的にも求められる傾向があることから、悩みを表面化させにくく、身体、つまり怪我や不調などに現れてくることが多いこと。また、大学スポーツ選手の心理的問題は、一般学生よりも広範囲 (競技に係わる問題や人間関係、学業との両立などの悩み、青年期的な悩みなど)にわたっており、複雑で多くを同時に含む傾向があるそうです。
  スポーツ競技者の心理相談において注意すべきこととして、①指導者の指示で行動することに慣れている競技者にとって、安易なアドバイスや指導は注意が必要であること。②スポーツ競技者の身体が表現していること(怪我を含め)は、心の表現でもあること。③聴くこと、そして受け止めることが大切であることなどが話されました。
  学生相談室窓口を独立させて3年、本学でも体育系大学の学生がかかえる悩みや様々な環境下での問題など、年々多岐に亘る相談が寄せられています。学生と近い距離にいる立場の教職員が、どのようなスタンスで向き合うべきかを考えさせられる研修となりました。