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「スポーツ、体育を基盤にした健康福祉を創造する」をテーマに「第11回健康福祉研究会」を開催/「健康福祉学科開設20周年を祝う会」も開催される

[2016/03/01]
     パネルディスカッションの様子=仙台ガーデンパレス

  2月26日(金)、「健康福祉」をキーワードに介護・福祉・介護予防などの研究と研修のための「第11回健康福祉研究会」(仙台大学体育学部健康福祉学科主催)が仙台ガーデンパレス(仙台市宮城野区)で開催されました。「スポーツ、体育を基盤にした健康福祉を創造する」をテーマに本学関係者が高齢者における運動の重要性や本学健康福祉学科のこれまでの人材養成について議論し、医療・介護・福祉従事者や本学の卒業生・在学生ら約250名の参加者が熱心に耳を傾けました。

 卒業生で聖カタリナ大学人間健康福祉学部教授の丸山裕司氏(平成12年健康福祉学科卒)は「高齢期における健康運動について」と題して特別講演を行ないました。同氏から「離島と都市部の高齢者を対象に1日の歩数や運動量を比較したところ、あまり差がなかった」ことが紹介されました。また、高齢者が自分自身で筋力維持に努め、要介護状態を防ぎ、健康寿命を延ばすPPK(ピンピンコロリ)の人生を目指す必要性などについてご講演されました。

 パネルディスカッションのテーマは「健康福祉学科のこれまでの人材養成と明日」。介護福祉士養成の立場から本学の大山さく子健康福祉学科長は、「本学科の学生たちは、明るく元気で素直。介護実習先でもコミュニケーション能力があり、レクリエーションも上手と好評を得ている。今後も仙台大生らしさのある介護福祉士を養成していきたい」。教員養成の立場から本学の渡邊康男教授は、「児童生徒の思いや願いに寄り添う姿勢、専門性に裏付けられた臨機応変に対応できる実践力を身に付けた教師を養成したい」。健康運動指導士養成の立場から笠原岳人准教授は「運動好きの子どもを育てること、働く世代の健康づくりを支援すること、高齢者の介護予防に取り組み子どもも大人も“笑顔”にできる健康運動指導士を養成したい」。本学独自の認定資格である健康づくり運動サポーター養成の立場から小池和幸教授は、「健康づくり運動サポーター(健サポ)の実践の場で、専門的な知識や技術を身に付け、小さな成功体験を積み重ねることにより得られた達成感が自己効力感を高める。学生たちには、健サポの活動を通して、主体的な職業選択や高い職業意識に繋げてほしい」とそれぞれがこれまでの学科における人材養成と今後について話をしました。
 最後に、橋本実副学長がパネルディスカッションのまとめとして、「上工は未病を治す。下工は病を治すという言葉があるが、健康福祉学科は“未病を治す”人材をこれからも養成していく」と力強く述べられました。

 「健康福祉研究会」終了後、引き続き「健康福祉学科開設20周年を祝う会」が開催され、本学の朴澤泰治理事長・阿部芳吉学長の他、総勢100名を超える同窓生・旧教職員らが集い、盛大に祝う会が行なわれました。