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「できる楽しさ」の再発見-平成26年度「スケート実習(盛岡)」

[2015/02/27]
 平成26年度の「スケート実習」が、岩手県盛岡市の「岩手県営スケート場」にて2月16日から19日の3泊4日の日程で実施された。
  今年度のスケート実習は履修登録者の増加に伴って、夏1回、冬3回に分散して行われ、今回の盛岡実習には101名が参加し、フィギュアスケート6班、スピードスケート1班、アイスホッケー4班の3部門に分かれて実習に取り組んだ。フィギュアとスピード部門には現地のベテランスタッフ(岩手県スケート連盟普及部)の方々と補助学生が各班ごとに指導にあたり、アイスホッケー部門は引率教員と補助学生が指導にあたった。

  初日から晴天となり気温も暖かかったため、屋外であるリンクの氷が溶けだし危険な状況もあったが、二日目以降は雪や小雨が降ったりしたものの、冷却をフル稼働させたこともあり大きな問題なく滑走できた。全日程で好条件とは言えないコンディションではあったが、学生は体育大生らしく「うまくなる」をスローガンに積極的に取り組んでいて、目覚しい上達ぶりが印象的であった。
 参加学生の大半がスケート初心者で、最初は氷の上に立っていることすらやっとの状態の学生も多かったものの、次々と課題をこなしていくことで徐々にコツをつかみどんどんと上達していった。全く馴染めずに途方にくれていた学生も、指導スタッフや補助学生のマンツーマンの指導とその熱意に勇気付けられて所定の課題をクリアすることができた。
  実習後にはすばらしい温泉が待っていて、夜だけでなく朝食前に朝風呂を楽しんでいた学生もちらほら。最終日前の夜は筆記テストを終えた後にスタンツ大会で、学年、学科の枠を超えて大いに盛り上がった。最終日には実技試験を兼ねたバッジテストが行われ、フィギュア部門は全員、その他の部門でも希望した実習生全員がC級バッジテストに合格し、資格を取得することができた。さらに今回は補助学生もB級試験に受験者全員が合格した。他にも、記録会、マッチと3日間の成果を存分に発揮して実習全てが終了した。締めくくりは、帰路での昼食わんこそば決戦で、特に女子の食べっぷりは今後の競技での活躍を期待させるほど豪快で、大いに大盛り上がった。

 このスケート実習は補助学生にとってはコーチング理論の実践の場にもなっていて、教育実習と同様に、実際に指導することの難しさを実感し貴重な経験を積むことが出来たようです。実は彼らは1年前に「うまくなる楽しさ」をはじめて味わった実習生だったそうで、この実習をきっかけに本格的にスケートに取り組み始め、見本が披露できるというだけでなく、「できそうもない」感覚を持つ学生の良き理解者として強力な手助けとなっていました。
  3月には仙台でアイスホッケーコースの最後の実習もあり、毎年、新たな企画にチャレンジするための準備は大変なものの、反省会で出た改善点などを検討し、今後益々良い実習になるよう努力していきたいと思います。

<記事・写真:川口鉄二教授、濱田裕二新助手提供>