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本研究の活動期間は2010年4月から2012年3月までの2年間とする。
本研究の最終的な目標は、2012年2月にオーストリアで開催されるユースオリンピック(U19)に本研究事業から選手を輩出し、好成績を収めることである。
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1.研究全体の主な内容
本研究活動は、以下の点を特徴として実施する。
①仙台大学の知的・物的財産の活用
②高大連携(法人:明成高校 地域:柴田高校)
③発掘・育成に関する基本的費用は仙台大学にて負担*
(合宿・遠征費、保険料など)*一部自己負担となる場合あり
④物資的サポートシステムの導入
トレーニングウェアや食育に関連するプログラムでの物資的サポート
⑤本プロジェクトに関する情報の発信
地域への情報発信(マスコミや専用ホームページを通して)
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1) 対象とするタレントと発掘方法 |
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対象とするタレントは、1995年1月~3月生まれの男子および女子生徒とする。
なお、対象とする生徒は柴田高等学校および明成高等学校の2校より約6名選抜する(各校3名)。
タレント発掘のための選抜テストは平成22年4月25日(日)および29日(木)に仙台大学にて実施する。
選抜テストの内容は表1に示す。
表1 選抜テスト実施内容
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選抜テスト実施日
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4月25日(日)および29日(木)の2日間
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実施場所
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仙台大学プッシュトラック(第2グランド)、陸上競技場およびC棟
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選抜テスト内容
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形態測定;身長・体重・体脂肪率
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体力測定;新体力テスト・20m走・スケルトンPush
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面接;生徒および両親との面接
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当日用意するもの
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動きやすい服装、ランニングシューズ
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生まれてから現在までの身長および体重の変化(別紙資料)
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小学校および中学校での体力テスト結果(別紙資料)
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選抜テスト日のスケジュール*
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4月25日(日)
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09時00分〜09時30分;受付
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09時30分〜09時50分;オリエンテーション
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09時50分〜12時00分;形態・体力測定
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12時00分〜13時00分;休憩・昼食
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13時00分〜16時00分;体力測定
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4月29日(木)
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09時00分〜09時30分;受付
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09時30分〜12時00分;面接
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12時00分〜13時00分;休憩・昼食
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13時00分〜16時00分;面接
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*3月末時点での予定で変更の可能性あり。体力テストは雨天決行とします
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2)タレント育成(トレーニング) |
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タレント育成には、各種教育的な配慮をしたプログラム(教育プログラム)を展開する。
各種教育プログラムはトレーニングと平行して、大学施設を用いた各種測定・評価および体験等を行うことにより、競技力向上に関わるスポーツ科学の重要性を認識するため、さらには、本プロジェクトを通して、知育、徳育、体育および食育を含めた「生きる力」を構築することもねらいとし、これらの要素も含んだ教育プログラムを展開する。なお、プログラムの展開にあたっては、必要に応じて保護者に対しても実施する。
なお、トレーニングは基本的に週2ないし3回行う。スケルトントレーニングは、仙台大学ボブスレー・リュージュ・スケルトン部の学生と合同にて実施し、フィジカルトレーニングもできる限り仙台大学で実施する。
夏期・冬期・春期休業中には仙台大学にて合宿を実施し、特に冬期には長野スパイラルを使用して滑走合宿を実施する。また国内合宿とは別に、可能な限り海外遠征も行う。
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【スケルトン競技学習プログラム】:知育・徳育 |
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スケルトン競技特性および競技規則の理解
競技で使用するそり、ウエア、シューズに習熟 |
【スケルトン競技トレーニングプログラム】:体育
【コンディショニングプログラム】:知育・体育 *両プログラムは重複する部分がある
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トレーニング内容を記録・評価し、各種測定による評価をふまえたうえで、自らが実施しているトレーニング内容の把握および今後の動機づけ。
大学に設置してある各種機器を用いて体力や生理機能の測定、メンタルトレーニングにより、計画されたトレーニングを評価するとともに、自らのコンディションを把握する。
トレーニングや大会に向けての心構えやフィットネス面での調整方法等について、メンタルトレーニングや日常のトレーニングを通して学び実践する。
ウェアやシューズの違いがパフォーマンスに及ぼす影響について体験、検証。
自らのコンディションを把握する内科的および外科的傷害や対処方法について理解する。
体調不良やけが時の体調管理やトレーニング方法について理解・実践する。
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【環境条件とパフォーマンスに関するプログラム】:知育・体育 |
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体調不良やけが時の体調管理やトレーニング方法について理解・実践する。競技会場を想定し、人工気象室を用いた寒冷環境下において運動を実施・体感させ、アウトドアスポーツとなるスケルトン競技について深く認識し、加えてウォームアップの重要性等について理解する。
体調不良やけが時の体調管理やトレーニング方法について理解・実践する高地で競技が行われることを想定し、低酸素環境下での運動を体験させる。 |
【リカバリ-プログラム】:知育・体育 |
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トレーニング、休養、栄養の組み合わせ、さらには超回復について理解する。
トレーニング実施後に高圧高酸素環境滞在を体験させるとともに、疲労回復の重要性を認識する。 |
【スポーツフーズプログラム】:食育 |
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地産地消を活用した食育を通して、朝、昼、夕の3食やトレーニング前後、トレーニング中の食について理解・実践する。
栄養素と体の構成についての理解、摂取量・栄養価と体重管理の関係、自宅での食事と遠征先等での食事管理の違いについて理解・実践する。 |
【ランゲージプログラム】:知育 |
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国際大会に出場することを踏まえ、スケルトン競技における専門用語の理解、英語によるアナウンスの聞き取り能力、および日常会話程度の英会話能力を養うプログラムの展開。 |
【マナープログラム】:徳育 |
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競技者である前に、高校生あるいは一般人としての良識のある言動や行動について理解、実践する。
日本と諸外国における文化・生活習慣の違いについて理解し、国際性豊かな知性を身につけるとともに、海外においてもマナーのある言動や行動が出来るようにする。 |
3)ミーティング |
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月1回程度、保護者も含めたミーティング(含むレクチャー・食事会)を実施し、生活・活動内容を親子で共有する。 |
4)広報活動 |
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地域への情報発信を、マスコミや専用ホームページを通して行う。専用ホームページにおいては、トレーニングや合宿さらには本プロジェクトを通しての記録などについて掲載する。 |
5)サポート企業との連携 |
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2年間を通して、地場や産業との連携、特に食に関する連携を図り、生徒への食育を展開・実践する(連携企業はトップページにリンク)。 |
2.本研究(プロジェクト)の評価
次に挙げる項目を本研究活動の評価とする。
1)第1回Youth Olympicへの日本代表選手輩出
2) 仙台大学オリジナルの新たなユース選手育成プログラムの分析・評価。
各種教育プログラムの効果について、筆記試験、口頭試験、実際の行動
などから総合的に評価する。
なお、評価方法等については現在検討中である。
3) 地場産業と連携した新たな食育プログラムの分析・評価
地場産業からの地産 地消を活用したスポーツフーズの効果について、
食に関する知識・意識の変化や身体的変化をモニタリングして評価する。
4) その他
高校における定期試験や評価をモニタリング
本プロジェクト参加によるマイナスの影響がないように配慮していく。 |
3.本研究(プロジェクト)における安全・保険について
安全面に考慮し、
1) トレーニングは本学ボブスレー・リュージュ部の学および専門スタッフ
の監視・指導の下で実施する。
2) トレーニングおよび遠征・試合中での怪我や病気に備え保険に加入し、
保険料は仙台大学が負担する。 |
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