仙台大学ホームページへ

アスレティックトレーナーの本場米国・ハワイ大学でAT研修を実施

[2016/02/16]
ハワイ大学野球部の選手の足関節にテーピングを巻く前田さん=ハワイ大学ATルーム

 本学では、アメリカの学校現場で定着しているアスレティックトレーニング分野についての研究と教育の推進を目的として、ハワイ大学マノア校と交流を行ってきました。平成15年からは、希望する学生たちがアスレティックトレーニング研修に参加し、本場での実践を自分の目で確かめています。平成16年度からは、インターネットを利用したアスレティックトレーニングについての遠隔授業を開講しており、多くの本学の学生が本場のアスレティックトレーニングの実際を学んでいます。遠隔授業の受講者、研修に参加した学生の中には、本学卒業後にハワイ大学大学院に進学し、アメリカのNATA(National Athletic Trainers’ Association)のアスレティックトレーナー資格を取得する者もいます。平成26年9月には、国際学術交流に関する基本合意書が締結され、今後は同校との連携がさらなる発展が期待されます。

  今年2月8日(月)から2月15日(月)にかけて、「平成27年度ハワイ大学AT研修(22回目)」が実施されました。同研修は、日本学生支援機構の海外留学支援制度(短期派遣)に採択されているプログラムでもあります。
 今回のAT研修には、米国のNATAアスレティックトレーナー資格取得に興味関心のある本学の藤井千絢さん(体育学科2年-宮城・気仙沼西高校出身)・山本郁さん(同2年-宮城・涌谷高校出身)・稲澤裕喜さん(同2年-福島・安達高校出身)・杉山一博さん(同2年-宮城・明成高校出身)・小畑和輝さん(同2年-宮城・泉松陵高校出身)・今野舞子さん(同1年-山形・鶴岡北高校出身)・佐藤光貴さん(同1年-宮城・塩釜高校出身)・太田遥さん(健康福祉学科1年-青森・弘前中央高校出身)・前田美優さん【写真】(運動栄養学科1年-千葉・市立船橋高校出身)の体育学科トレーナーコースや、アスレティックトレーナー部に所属する学生9名が参加し、三谷高史講師(引率責任者)・白幡恭子助教・鈴木のぞみ新助手らの教職員が引率しました。

  AT研修では、ハワイ大学のアスレティックトレーニング関連の「Athletic Training Clinical Experience」・「Olympic Weight」などの授業に出席。また、同大のアメリカンフットボール部や、野球部で勤務するアスレティックトレーナーの仕事を見学し、また実際に体験、指導いただく機会もありました。学生たちは、ハワイ大学の大柄な選手たちに実際テーピングを巻くなど戸惑いながらも、普段できない貴重な経験に目を輝かせていました。また、ハワイ大学以外にも、本学への遠隔授業やAT研修のプログラムコーディネーターを担当している金岡友樹氏が勤務するマッキンリー高校のアスレティックトレーニングルームや体育施設などを見学。金岡氏は、学生たちに向けて、ハワイのアスレティックトレーナー事情やスポーツ現場におけるアスレティックトレーナーの役割と心構えなどを語り、学生たちは希望と夢を膨らませていました。

  AT研修の修了式では、お世話になったハワイ大学の教職員に対して、学生一人ひとりから英語でお礼の言葉が述べられ、意欲的に英会話に取り組む姿勢が見られました。同修了式終了後、前田さん(同)は「今から、米国のNATAアスレティックトレーナー資格取得とハワイ大学大学院に進学することを真剣に考えていきたいです。そのためには、自分の英語力(TOEFL)を強化する必要があると感じました。これからも、英語を継続して勉強していくつもりです」。三谷講師は「アスレティックトレーナーとしての専門的な知識や技術を獲得するのは大切なことですが、海外で「自分で何とかする力」は、遠隔授業だけでは身に付きません。現地研修(ハワイ)は、継続的に実施することが欠かせないと思いました」と話されました。
  学生たちには、今回のAT研修を通して、英語圏での語学研修や留学を志向し、国際感覚と異文化の見聞を広げ、自己の成長に繋がることが期待されています。